しかし、年を重ねるたびに体内に蓄積されたエネルギーは少しずつ衰えていきます。
そこで漢方の視点から、いつまでも若々しく元気でいるための、「老化予防」「延命長寿」に役立つおすすめの漢方薬をご紹介。
今回は日本のお正月にはかかせない、新年の習わし「お屠蘇(おとそ)」について解説します!
年のはじまりの縁起物、お屠蘇(おとそ)を飲む習慣について
屠蘇散(とそさん)は、お屠蘇(おとそ)とも呼ばれ、以下のような5~10種類の材料を配合したようなものを漬け込んだお酒のことを言います。
- 白朮(ビャクジュツ):キク科オケラの茎葉 (ケイヨウ)
- 山椒果皮 (サンショウカヒ):サンショウの実
- 桔梗根(キキョウコン):キキョウの根
- 桂皮(ケイヒ):ニッケイの樹皮、シナモン
- 浜防風(ハマボウフウ):セリ科多年草ボウフウの根
- 陳皮(チンピ):みかんの皮
これは新陳代謝の滞りを清掃し、身体を清健*(せいけん) にして長寿をはかるという意味で処方されたものです。*清健とは何事もなく心穏やかであるという状態です。
元旦から三日、あるいは五日間、お屠蘇を酌む(くむ)習わしは、遠い昔、唐の時代の中国より伝えられ、今日まで伝え広まりました。特に、東京、大阪、京都などの昔から代々続いている家では尊重される行事の一つとなっています。
皆さんも新しい年の健康長寿を願い、お屠蘇で縁起の良いスタートを迎えましょう!
家でも作れる、お屠蘇(おとそ)の作り方
①お屠蘇1袋を清酒180ml~360ml (1合ないし2合)の中に浸す
②1晩そのままおけば完成。元旦の朝からお使いください。
お好みに応じてミリンを入れると甘さが増し、味がよく飲み易くなります。