式場に一歩足を踏みいれると、一面に北アルプスの山々が。亡くなったお母様の故郷、長野の風景を再現してほしいと、娘様の希望で作られたバックボードに、参列者は目を奪われていました。
山々に囲まれた長野で生まれ育ったからか、自然が好きだったお母様。晩年も登山やハイキングを楽しんでいました。
その様子は、思い出コーナーに飾られた、数々のパネルに映るお母様の姿からも伝わってきます。
お母様の影響からか、娘様も山が好きで、登山の楽しみを知っています。だからこそ、登山ができなくなったお母様を、最期は山々で囲んで送ってあげたいという思いがあったようです。
エンディングプランナーの岡本祥孝は、お母様が大好きだった山を身近に感じてもらえるように、ほのかに甘く、それでいてミントのような清涼感のある香りを用意。
BGMは、鳥の鳴き声や小川のせせらぎを。思い出コーナーのパネルは、山をイメージした花で飾り付けました。
家族も親族も、参列した方々はお母様と最期の登山を楽しむかのような雰囲気に。
「母にやってあげられることは、全部できました」と、つぶやく娘様。その表情はまるで、微笑んでいるかのようでした。