俳優の坂上忍さんは、2017年5月25日に放送されたフジテレビの情報番組『バイキング』で、終活が終了したことを明らかにしました。
坂上忍さんと言えば、毒舌で競艇を愛する無頼派というイメージが強いだけに、番組で共演した薬丸裕英さんや、フットボールアワーの後藤輝基さんからは、驚きの声が上がりました。
坂上忍さんが、自身の終活について語り始めたのは、番組で俳優の中尾彬さん、池波志乃さんの夫婦が、自身の終活について女性週刊誌『女性自身』に語ったこという記事を取り上げたことがきっかけです。
坂上忍さんが行った終活とは、どのようなものだったのでしょうか。
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終活でまとめるべき3つのポイント 財産編
『バイキング』の共演者から、終活の内容を聞かれた坂上忍さんは、「お金の流れとか、全部ですよ。自分の持ってるものとか」と応えています。
坂上忍さんのように、終活で行うことのひとつが、財産の整理です。具体的には下記の項目になります。
・金融機関の預貯金
・クレジットカード
・株式
・不動産
・生命保険や傷害保険など各種保険
・貴金属
・美術工芸品
・ゴルフ会員権
財産だけでなく、借入金やローンがある場合は、こちらも分かるようにしておきましょう。
終活でまとめるべき3つのポイント 介護・病気編
財産のほかにも、病気や介護、その先にある看取りについても、まとめておく必要があります。
・持病や過去に患った大病について
・命にかかわる病気になったときに、病名・余命を教えてほしいか
・老人性痴呆になった場合、介護はどこでしてほしいか
・意識がしっかりしている場合、介護はどこでしてほしいか
・介護に必要な費用を準備しているか
・延命治療を行うか
・どこで死を迎えるか
中でも、延命治療や死を迎える場所については、家族ではなかなか決められないことなので、本人の意思を明確にしておきましょう。
終活でまとめるべき3つのポイント 葬儀編
いざというときに慌てないためにも、葬儀編では生前から準備をしておきたい6つの項目を紹介します。
本人の考えを明確にする
生前から葬儀について準備しておいて、家族が一番良かったと思うことは、「本人のやりたい葬儀」を実現できることです。
本人の希望が、友人や知人を呼んで、大勢で賑やかな葬儀なのか、こぢんまりと家族だけの葬儀なのか。
本人が希望する葬儀の内容によって、斎場の規模や費用は大きく変わります。葬儀の内容と併せて、宗旨・宗派や菩提寺の有無についても明確にしておきましょう。
喪主を決める
喪主は、悲しみの中で葬儀の内容を取りまとめる役割を担わなければなりません。葬儀の準備をスムーズに進めるためにも、喪主を先に決めておくと良いでしょう。
一般的には夫や妻などの配偶者、長男、次男の順です。男子がいない場合は、他家に嫁いでいても長女・次女の順になります。
配偶者が高齢の場合は、「負担をかけたくない」という理由から、喪主の名前は配偶者でも、実質的には長男や長女が代行することもあります。
訃報の連絡先リストの作成
手帳ではなく、パソコンやスマホで連絡先を管理する方が増え、残された家族が故人の友人やお世話になった方に訃報を知らせようにも、連絡先が分からないということもありえます。
もしもの時に連絡してほしい人をリストアップしておきましょう。リストの分類方法として、まず親族と友人・知人に分けます。
さらに、葬儀への参列をお願いする方と、訃報で連絡するだけの方をわかるようにしておくと、時間がない中でもスムーズに連絡することができます。
葬儀プランを決める
本人の考えを元に、葬儀への参列者の人数、葬儀の費用、宗教といったポイントを決めます。
そうすることで、仕事関係や近所の方も呼んで、お通夜から葬儀・告別式、火葬まで一通りの儀式を行う一般葬なのか、一般葬と同じ流れでも、家族や親族だけが参列する家族葬なのか、斎場でお別れをしないで、火葬だけを行う直葬なのか、おのずと考えに合った葬儀プランが見えてきます。
葬儀社を決める
葬儀プランが固まったら、葬儀社を選定します。本人の考えに応えてくれそうな葬儀社があれば、まずは資料や見積もりを取り寄せましょう。
同じ葬儀プランの名前でも、葬儀社によって費用やサービスの内容はまちまちです。インターネットで口コミや評判を検索しても決めきれない場合は、葬儀社に電話して、葬儀の費用やサービスの違いを質問することもひとつの手です。
遺影に使いたい写真を選んでおく
葬儀のとき、最も目立つ位置に飾られるのが故人の在りし日の姿。しかし、慌ただしい葬儀準備の中、膨大なアルバムの中から遺影の写真を家族が選ぶのは難しいことです。
納得のいく1枚をみずからの手で選んでおくことは、とても大切なことです。最近では、終活の一環として遺影用の写真を撮る人も増えています。
番組で坂上忍さんは、「僕の仲間でも手を付け始めてる人、結構いるよ」と、終活の輪が広がっていることを明かしています。
財産のこと。介護のこと。葬儀のこと。これをきっかけに、親子で「これからのこと」について、話し合ってみてはいかがでしょうか。