葬儀の見積りを比べる注意点も紹介

複数の葬儀社から見積りを取る「相見積り」が当たり前に。

読売新聞の2017年6月4日号では「今どきの終活」というタイトルで、「自分らしい葬儀を準備」する方たちの取り組みが掲載されました。

読売新聞の記事では、葬儀社の無料相談を利用した方が、祭壇の花の色や種類、会葬者への料理の品を決めたり、お通夜や告別式でのBGMを指定したりと、葬儀の内容を決められただけでなく、見積りを作成するサービスも受けられたことが紹介されています。

複数の葬儀社から見積りを取る「相見積り」が当たり前に

あらかじめ葬儀の内容を決め、見積りを取ることで、葬儀費用の心づもりができます。

無料相談を利用した方は、「事前に決めていたからこそ、細かいところに気を配れたし、落ち着いて見送れた」と振り返っています。

葬儀社によって葬儀プランの内容が異なり、金額も異なるため、終活では見積りを複数の葬儀社から取る「相見積り」が当たり前となりつつあります。

それでは、相見積りを取る上で、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。

相見積りでは、葬儀一式費用に含まれている項目に注意

葬儀にかかる費用は、決して安いものではありません。葬儀社によって、葬儀費用として含まれる項目が異なるため、葬儀社の見積りを十分に比較して選ぶことが大切です。

葬儀費用は大きく次の3つに分けられます。葬儀一式費用、お通夜や葬儀・告別式の飲食接待費、寺院への費用の3つです。

このうち、葬儀一式費用とは、葬儀に必要な祭壇や焼香台などが含まれている葬儀プランの費用です。

お通夜や葬儀・告別式の飲食接待費とは、故人に代わって参列者をもてなす通夜振る舞いや、精進落としの費用です。

寺院費用とは、読経や戒名に対する謝礼として渡す費用です。

葬儀費用に占める3大要素のうち、注意して比較する項目が葬儀一式費用です。葬儀一式費用には、葬儀社によって含まれているものが異なるからです。

そのため、葬儀に必要な費目が含まれておらず葬儀プランとは別料金となる場合や、不要なオプションが含まれている場合もあるので、細部まで比較しましょう。

葬儀社の葬儀プランの中には、葬儀一式費用にお通夜や葬儀・告別式の飲食接待費を含めている場合があるので、「他社の見積りと比べて金額が高い」とすぐ決めつけず、中身をよく見てから判断しましょう。

相見積りでは、葬儀を終えるまで確定しない変動費にも注意を

相見積りでもうひとつ注意してみるべき項目が変動費です。これは、葬儀一式費用や、お通夜や葬儀・告別式の飲食接待費に含まれているものの一部です。

具体的には、飲食費や会葬返礼品費用など、参列者の人数によって費用が変動するもの、寝台車、霊柩車など走行距離によって費用が変動するもの、ドライアイスなど葬儀までの日数によって費用が変動するものを指します。

この変動費も葬儀社によって金額が異なるもので、葬儀一式費用とは異なり、葬儀が終えてからでなければ確定しません。

こうした変動費の上限も踏まえて見積りを比較すると、「想定していた金額と大きな開きがあった」といった認識のずれを防ぐことができます。

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