お葬式のBGMはスタンダードに。選曲とマナーについて

お葬式で音楽を流すことは一般的となりましたが、選曲や流すタイミングとマナーがあります。

爆笑問題の太田光さんのお母様・瑠智子さんの葬儀が2016年11月14日に、東京・青山葬儀所で行われました。

太田さんの相方・田中裕二さんをはじめ、古舘伊知郎さん、テリー伊藤さん、松村邦洋さんなど、太田さんと親交の深い芸能人の皆さんが参列しました。

太田さんが葬儀で流した曲は、越路吹雪さんの「愛の賛歌」。瑠智子さんが大好きだった曲で、逝去のときにもipodで聞かせたそうです。

お葬式のしきたりやマナーは時代とともに変わっています。今では、お葬式で音楽を流すことは一般的となりましたが、選曲や流すタイミングとマナーがあります。

お葬式で音楽を流す6つのタイミング

お葬式のスタイルのひとつに、お経をあげたり、讃美歌を歌ったりしない、宗教色のないお別れのかたちとして、無宗教葬があります。

葬儀でBGMとして音楽を流すのは、従来は無宗教葬の場合だけでしたが、最近では仏教葬であっても、お経の時間以外は音楽を流す方が増えています。

仏式のお葬式に限らず、お葬式は様々なパートから成り立っています。その中でも、音楽を流す主なタイミングはこの6つです。

・式前に流す音楽
・思い出を振り返る映像を流すときの音楽
・故人の人生や人柄を紹介するときの音楽
・献花をするときの音楽
・お花や思い出の品を棺に手向けて、最期のお別れをするときの音楽
・出棺の音楽

故人に捧げる曲とは、故人が生前に好きだった曲や、故人にちなんだ曲です。以前は、歌声の入っていない楽器だけの曲・インストルメンタルが中心でしたが、今では歌声の入った曲も選ばれるようになりました。

無宗教葬では、式のすべてに時間に流れることもありますが、仏式の葬儀では、式が始まる前の時間や、葬儀会場から火葬場へと向かう出棺のタイミングで流すことがほとんどです。

葬儀の音楽といっても、「故人に捧げる曲以外は、何がいいのか思いつかない」という方がほとんどです。その場合は、葬儀を依頼する葬儀社に相談してください。クラシックやジャズといったジャンルはもちろん、「ゆっくりしたテンポの優しい曲で」といった要望でも、故人に合った音楽を用意してくれます。

明確な要望がある場合は、「このパートに流す音楽はこの曲」と伝えましょう。葬儀社が音楽を流すタイミングや長さを調整してくれます。

葬儀で音楽を流すときに注意すべき点は、葬儀会場選び

葬儀で音楽を流す際に、注意しなければならないポイントは2つあります。

ポイントのひとつは、葬儀会場の防音設備です。葬儀会場によっては式場を布で仕切っているだけで、音楽がほとんど遮断できない場合があります。もし、同時刻に隣の式場で葬儀を行わるようなことがあれば、音楽を控えたほうがいいでしょう。

もうひとつのポイントは音響設備です。葬儀会場によっては音響設備がなく、音楽を流すために機材をレンタルする必要があります。葬儀社によっては葬儀プランの項目に含まれていないことがあるので、その場合は追加費用が発生します。

どちらのポイントも、葬儀社に確認すればすぐに分かることです。「葬式では好な曲を流してほしいと故人が言っていた」「故人のために音楽を流したい」と音楽にこだわりのある方は、葬儀社との打ち合わせで相談しましょう。音楽を流すことができる葬儀会場を優先的に案内してくれます。

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