自分の「生きた証」について考えたことがありますか?
ここでいう生きた証とは、自身が亡くなった後に残るものです。生きた証の代表的なものとして、お墓や遺影、遺品などが挙げられます。
終活という考えからが広がり、実際に終活を始めた方の中には、「自分らしい生きた証を残したい」と考え、様々なかたちで残すようになってきました。
遺影の代わりに3Dプリンタで作成したフィギュアを
終活に取り組むある男性は、自分の墓を自分で用意することで、「生きた証」を残そうとしています。
お墓は珍しいものではありませんが、デザイナーだった男性は企業のロゴをデザインする一方で、漢字の研究も行っていたので、自分で考えた創作漢字を墓石に掘ることで自分らしさを表現しました。
自分の思いや好みを反映させるデザイン墓石は、亡くなってから何年経っても、その方の人生や人柄を思い起こさせます。
生きた証として、遺影の代わりに自分のフィギュア(人形)を3Dプリンタで作成した男性もいます。
この男性は、生前のイメージを家族に残したいという考えから、自分のフィギュアを作りました。
遺影でもその方を偲ぶことはできますが、平面でしかその方の生前の姿を見ることはできません。
3Dプリンタという最新技術を活用することで、亡くなった後も立体的に故人を感じられるようになりました。
遺灰や遺骨をダイヤモンドに変えて生きた証に
自分の生きた証としては、お墓やフィギュアのほかにも、自画像を描いたり、動画や音声で自分のメッセージを残す方もいます。
故人の遺灰や遺骨からダイヤモンドを作成するというサービスも誕生しました。「いつまでも身近に感じていてほしい」という想いから、ダイヤモンドをペンダントなどの身に着けるアクセサリーにする方もいます。
最近は、誰でもインターネット上に自分が書いた文章を載せられます。日記やブログ、SNSを利用することで、自分の生きた証をいつまでも残すことができます。
遺灰や遺骨をダイヤモンドにするなど、自分が亡くなった後に生きた証を残そうと考えている方は、生前に家族へその意思を伝える必要があります。エンディングノートなどに自分の意思を書き記しておきましょう。
日常の何気ない時間も大切な思い出
終活を始めたとき、自分の人生を振り返って何を想うでしょう。
「自分は何を成し遂げたんだろう」「何を残すことができたんだろう」と、自問自答する方もいるのではないでしょうか。
「何かを残したい」と考えたとき、その方法のひとつが今回紹介した、生きた証なのかもしれません。
生きた証をどう残すのか、その方法は多様化しています。専門家に相談したり、インターネットで調べたりして、自分の考えに合った方法を見つけてください。
最後に、「一緒に並んで公園を散歩したこと」「隣どうして毎朝コーヒーを飲んだこと」など、日常の何気ない時間が大切な思い出となり、生きた証として家族の心に残ることも、伝えさえていただきます。