オンライン葬儀(リモート葬儀)とは?
様々な事情から葬儀に参列できない方への配慮として注目を集めているのが、葬儀をインターネット配信してリモート参列できる「オンライン葬儀」です。
お葬式は一人でも多くの方とお別れの時間を共有することで故人を悼める大切な時間でもあります。大切な人を亡くした家族の心を癒やす葬儀への参列を自粛せざるを得ないことは、親戚や友人にとってもつらいことです。
新型コロナウイルスの感染予防など、様々な事情から葬儀に参列できない方への配慮として注目を集めているのが、葬儀をインターネット配信してリモート参列できる「オンライン葬儀」です。
今回は、コロナ禍における新しい参列のスタイルとして注目されている、オンライン葬儀について紹介します。
オンライン葬儀3つのメリット
オンライン葬儀は、遠く離れた場所にいる家族や親戚、故人と親しかった方に、パソコンやスマートフォンからリモートで参列していただくサービスです。
元々は、海外に在留している家族や、介護施設に入居されているご高齢者など、急な葬儀に参列するのが困難な方へ、「Skype」や「Zoom」、「LINE」などのビデオ通話アプリを使って、葬儀の様子をライブ映像で配信するサービスです。
オンライン葬儀を利用するメリットは大きく3つあります。
メリット
・インターネット環境があればどこからでも葬儀に参列できる。
・読経や焼香、出棺など、実際の葬儀の進行をライブ映像で弔問できる。
・オンライン葬儀への参列は、自宅や介護施設からリラックスして臨める。
オンライン葬儀がコロナ禍で注目されている理由
新型コロナウイルス特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が東京都に、「まん延防止等重点措置」が神奈川県、埼玉県、千葉県に適用されています。
火葬場や斎場・葬儀場は、社会生活を維持するうえで必要な施設として、式場の換気・消毒、人と人との間隔を保つ、来場の人数を制限するなどの感染予防対策を実施することにより、葬儀を滞りなく行うことができます。
そのためご高齢者や妊娠中の女性、他府県への移動ができない方などの健康と感染予防に最大限に配慮した、オンライン葬儀への注目が集まっています。
ご高齢者も含めて多くの方が集まる葬儀で、オンライン葬儀のサービスを利用する葬家は増えることでしょう。
オンライン葬儀はどのようにやるの?
オンライン葬儀を実施している葬儀社のスタッフが、参列する方へ連絡します。
葬儀社スタッフの説明によって、パソコンやスマホ、タブレット端末に、リモートでの参列に必要なアプリのダウンロードや設定をします。
葬儀社によって利用しているビデオ通話システムは様々ですが、一般的には「Skype」や「Zoom」、「LINE」などのサービスを使用する場合が多いようです。
参列者が使い慣れているアプリがあれば、葬儀社のスタッフに相談するといいでしょう。
葬儀の当日は、開始時間になると葬儀社のスタッフがライブ配信を行うので、参列者はその指示にしたがって弔問します。
オンライン葬儀は別費用がかかる?
葬儀の当日、お客様ご自身でスマートフォンやモバイル端末を操作し、リモート参列する方に動画を配信する場合は、追加料金などはかかりません。
喪家が葬儀に専念したい場合や、機材の扱いなどにフォローが必要な方は、葬儀社からサポートスタッフが派遣されます。こうした場合は別途人件費がかかるので、葬儀社に相談して、費用を確認しましょう。
また、機材の貸出しなどを希望する場合にも、別途料金がかかることがあります。
オンライン葬儀を本格的に検討したい
オンライン葬儀を行うために一番重要なのが、依頼する葬儀社がオンライン葬儀のサービスに対応しているかどうかです。
現状では、オンライン葬儀を葬儀のオプションメニューに加えている葬儀社はまだ少ないので、オンライン葬儀を希望する場合は、必ず葬儀社に確認しましょう。
オンライン葬儀で気を付けたいことは?
葬儀への参列が困難な方や、新型コロナウイルス感染予防に配慮できるオンライン葬儀ですが、注意点もあります。
式場によってはオンライン葬儀には向かない場所も
屋外から電波が届きづらい構造の斎場・葬儀場や、基地局との距離が離れている地域は、安定した電波が届かないのでオンライン葬儀に向きません。
また、回線の不具合などによりオンライン葬儀が始まっても上手く接続できず、画面が見づらかったり、音声が聞き取りづらくなるトラブルも稀にあるようです。
回線の不具合はさまざまな要因で起こるため、完全に防ぐことは難しいですが、オンライン葬儀を行う場合は、電波が届きづらい斎場・葬儀場を選ばないことが大切です。
電波対策を実施している施設もあるので、葬儀の打ち合わせをする際は、葬儀社の担当者にオンライン葬儀を希望することを伝え、それに対応できる斎場・葬儀場を提案してもらいましょう。
火葬場内は撮影禁止
オンライン葬儀は、お通夜、葬儀・告別式の式場内でのライブ配信は行えますが、火葬場の火葬炉前でのお別れ、遺骨の収骨の配信はできません。
その理由は、火葬場がライブ配信を含め、原則として撮影を許可していないためです。
火葬場は、亡くなられた方とご遺族が最後のお別れをする場所であり、さまざまな喪家が利用する公共施設であるため、プライバシー保護の観点から写真・動画の撮影は禁止されています。
オンライン葬儀以外のオンラインサービスは?
葬儀社の中にはインターネットを活用して、3つの密(密閉・密集・密接)が重なる状況を避ける工夫や、葬儀に参列できなかった方に配慮するサービスを提供しています。
但し、葬儀に関連するオンラインサービスを積極的に取り入れている葬儀社は、まだ少ない状況です。葬儀社のホームページで確認しましょう。
オンライン事前相談
ご自宅や葬儀社の窓口で担当者と対面相談することに不安を感じる方の間で、急速に利用頻度が増えているのがオンライン事前相談です。
パソコンやスマホの画面で資料を見ながら、担当者とリモートで事前相談が行えます。よくある質問
オンライン葬儀とは何ですか?
オンライン葬儀は、遠く離れた場所にいるなど参列することが難しい方が、パソコンやスマートフォンからリモートで参列していただくサービスです。
オンライン葬儀に必要な機材は何ですか?
パソコンやスマートフォンなどインターネットに接続する機器が必要です。
オンライン葬儀はZOOMで行うことができますか?
可能です。対応する葬儀社にもよりますが一般的には「ZOOM」「LINE」「Skype」などのツールを使うことが多いようです。使用したいツールがある場合は事前に葬儀社に対応可能か聞いてみるとよいでしょう。
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