葬式・通夜のネイルマナー|色・マニキュア・落とせない場合の対処法も解説
ネイルのマナーを理解し、状況に合った判断と準備ができるよう、必要な情報を整理しています。
ネイルをしている状態での葬儀や通夜への参列には、一定の配慮が求められます。特に色味やデザインによっては、場の雰囲気にふさわしくないと見なされる可能性があります。マニキュアやジェルネイルを施している場合、落とすべきかどうか、目立たない工夫で対応できるのか、判断に迷う場面も少なくありません。
参列の立場やネイルの内容、当日までの時間などに応じて、適切な対応を選ぶ必要があります。
ネイルは葬式や通夜でNGなの?基本マナーを解説
葬式や通夜の場では、「故人への哀悼の意を表す」「遺族や関係者に敬意を示す」という意味から、外見にも節度が求められます。そのため、ネイルが派手すぎたり、装飾性が強かったりすると、場にふさわしくないと見なされることがあります。
とくに葬式は、宗教儀式としての厳粛な意味合いが強いため、できる限りナチュラルな見た目が望まれます。一方、通夜は「取り急ぎ弔意を示す場」とされ、平服での参列が認められるなど柔軟な面がありますが、装いのマナーが問われる点では葬式と大きな違いはありません。
ネイルに関しても、参列者として最低限守るべきマナーがあります。以下の点を基準に判断すると、場の雰囲気にふさわしい装いになります。
基本マナーのポイント
ネイルをしていない状態がもっとも望ましい → 清潔で自然な手元は、もっとも無難な印象を与えます。
どうしてもネイルをしている場合は、目立たない色・装飾であること → 色味だけでなく、ツヤやラメの有無も判断材料となります。
ジェルネイルやアートネイルの場合、オフできないなら隠す配慮を → 黒手袋やベージュ絆創膏で覆うなど、目立たせない工夫が必要です。
また、マナーとしては「完璧な状態でなければならない」ということではなく、その場に対して適切な配慮がなされているかが重視されます。自分が主役ではない場であることを踏まえ、ネイルが人目を引かないよう意識することが大切です。
ネイルの色はどこまでOK?NGな色とセーフな色の判断基準
ネイルをしていても、色味によっては許容されるケースがあります。判断の基準は、「遠目には気づかれない程度に自然であるかどうか」です。マナー上問題のない色でも、光の反射や角度によって目立ってしまうことがあるため、色の選択は慎重に行う必要があります。
セーフとされる傾向のある色
以下のような色味は、控えめで肌なじみが良く、葬儀の場でも目立ちにくいため、比較的許容されやすい傾向にあります。
色のタイプ | 具体例 |
---|---|
透明(クリア) | トップコートのみ、またはクリアネイル |
ベージュ系 | 肌に近いトーンのヌーディーベージュなど |
グレージュ | グレー寄りのベージュ、くすみ系カラー |
ピンクベージュ | 明度・彩度ともに低めの落ち着いたピンク |
※マット仕上げやツヤ控えめのものを選ぶと、より目立ちにくくなります。
NGとされる色や特徴
以下のような色や仕上げは、視覚的に強い印象を与えるため、基本的に避けた方が良いとされています。
特徴 | 例 | 理由 |
---|---|---|
鮮やかな原色 | 赤、青、緑、オレンジ | 色味が強く、視線を引きやすいため |
暗色系 | 黒、ネイビー、ボルドー | 場の雰囲気に合わず、意図が誤解されやすいため |
ラメ・ホログラム | シルバーラメ、ストーン付きネイルなど | 光が当たると反射し、派手な印象になるため |
パール感の強い白 | パールホワイト、シルバーパールなど | 清楚に見えても、光沢が強く目立ちやすいため |
判断に迷うときの考え方
「この色は大丈夫かどうか迷う」と感じた場合は、肌の色と大きくかけ離れていないか、光沢が強くないかを確認してください。自分では控えめだと感じても、周囲から見て目立つ場合があります。
爪の先端だけ塗り直す、上からツヤ消しのマットコートを塗るなど、簡単な調整でも印象を抑えることが可能です。
マニキュアはどうすべき?落とすべき?残っていてもOK?
マニキュア(ポリッシュ)を施している場合、基本的には落とすのが望ましいとされています。葬儀や通夜の場では、手元の印象も含めて控えめであることが求められるためです。マニキュアは自宅で比較的簡単に落とせるため、時間がある場合は事前に除去しておくのが適切です。
ただし、状況によっては残ったままでも許容されるケースがあります。その際は、色味や仕上がりを基準に判断する必要があります。
落とすべき理由
- 葬儀・通夜では「飾り立てないこと」が基本的なマナー
- マニキュアは自分で落とせる手段があるため、配慮の意思が問われやすい
- 他の参列者や遺族に対して、違和感や不快感を与える可能性がある
残っていても許容されるケース
以下のような条件に当てはまる場合、マナー違反とまでは見なされないこともあります。
状況 | 判断ポイント |
---|---|
ごく薄いベージュ系やクリア | 肌になじみ、遠目にはネイルが分からないレベルであれば、目立たないため問題になりにくい |
一部だけ残っている | 落とし残しがある場合、上からトップコートで統一感を持たせ、ツヤを抑えるなどの対応でカバー可能 |
時間がまったくない | 当日通夜に急きょ参列するなど、やむを得ない状況では、最低限の清潔感と配慮があれば許容されることがある |
自宅でできる対応方法(具体策)
- 除光液で全体を落とす(100円ショップでも購入可)
- 落としきれない部分は、上からツヤを抑えるトップコートで目立たなくする
- マットタイプのトップコートを重ねると、仕上がりがより自然になる
ネイルリムーバーを持っていない場合でも、絆創膏やサージカルテープで一時的にカバーするなど、応急処置は可能です。時間と状況に応じた柔軟な対応を心がけることが大切です。
ジェルネイル・落とせないネイルはどう対処する?
ジェルネイルやスカルプネイルは、マニキュアと異なり自宅で簡単に除去することができません。また、ネイルサロンでもオフには一定の時間と費用がかかるため、急な通夜や葬儀に間に合わないケースも少なくありません。
そのような場合、落とすのではなく“目立たせない”対応をすることが求められます。周囲に配慮したうえで、手元の印象を抑える工夫があれば、失礼にはあたりません。
対処すべき理由
- ジェルネイルは硬化しており、強い光沢や装飾が残ることが多いため目立ちやすい
- マナーとして、派手なネイルを「そのままにしない」という配慮が重要
- 遺族や参列者の目に入りやすい手元だからこそ、対策の有無が印象を左右する
落とせない場合の対処法(具体策)
方法 | 内容 |
---|---|
黒手袋で隠す | 黒無地の薄手手袋で手元を完全に覆う。100円ショップや量販店で入手可能 |
ベージュの絆創膏や医療テープ | 爪ごと覆うように貼り、できるだけ肌色に近いものを使用 |
ネイル用マットコートで光沢を抑える | 手元が派手に見えないよう、ツヤ消しのトップコートを上から重ねる |
ネイルカバーシール | ワンカラーのシールで爪全体を覆い、控えめな色(ベージュ・グレージュ)を選ぶ |
これらはすべて自宅で対応可能な方法であり、ネイルを完全に除去できなくても「目立たないようにする努力」が伝われば、問題とされることはほとんどありません。
特に、黒手袋はシンプルかつ確実な方法で、通夜当日の急な対応にも適しています。葬儀場内での着脱のタイミングについて不安がある場合は、受付〜着席までは着けたまま、読経や焼香時は外す、など会場の雰囲気に応じて判断してください。
困ったときの判断ポイント&対処フロー
ネイルをしたまま葬儀や通夜に参列しても良いかどうかは、ネイルの状態・参列の立場・対応までの猶予時間など、状況によって判断が分かれます。迷ったときには、以下の3つの視点で考えると、適切な対応にたどり着きやすくなります。
判断のための3つの視点
ネイルの状態: 色・装飾・ツヤの強さは目立つか
参列するまでの時間: 除去や対応のための時間的余裕はあるか
参列者としての立場: 遺族・親族か、一般弔問客か
ネイルは派手な色・装飾あり、参列までに落とす時間があるか?
→ はい:除光液やネイルサロンで落とす
→ いいえ:黒手袋・マットコート・ネイルカバー等で目立たなくする
カバーが必要な場合のポイント
- 黒手袋は目立たせないうえ、シンプルで実用的
- ラメやストーンがある場合は、上からマットトップコートで目立たせない処理を
- どうしても対応できない場合は、受付時などで一言添えると丁寧な印象につながる
このように、「判断→行動」の流れを事前に整理しておくことで、急な参列でも慌てず対応できます。
葬式・通夜ネイルのよくある質問(FAQ)
葬儀や通夜への参列に際し、ネイルに関してよく寄せられる疑問とその対応についてまとめました。判断に迷ったときの参考として活用できます。
通夜が当日になってしまい、ネイルを落とす時間がありません。
仕事帰りでネイルをしている状態です。そのまま葬儀に行ってもいいですか?
ジェルネイルが落とせません。何もしないのはまずいですか?
家族葬に招かれた場合でも、ネイルに気をつけるべきですか?
男性でネイルケアをしています。控えた方がいいでしょうか?
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