通夜・葬式の髪型・髪飾りマナー|ヘアゴム・シュシュのOK例とNG例を解説

髪の長さや立場に応じて適切なスタイルを選ぶ必要があるため、基本的な考え方や具体的な例を把握しておくと安心です。

通夜や葬儀では、服装と同じように髪型や髪飾りにも配慮が求められます。目立つヘアスタイルや華美なアクセサリーは、場にそぐわない印象を与える可能性があります。整った身だしなみを心がけることで、参列者としての礼節を示すことができます。

服装マナーと比べて情報が少なく、判断に迷いやすいのが髪に関するマナーです。

髪型・髪飾りのマナー|基本ルールとNG例

弔事における髪型や髪飾りのマナーは、控えめで清潔感のある印象に整えることが基本とされています。見た目を整える意識は必要ですが、華やかさや個性を演出する要素は避けるべきです。以下に、マナーとして推奨されるスタイルと避けるべき例を整理します。

基本ルール(推奨される例)

・清潔感を重視した整髪:髪が乱れていたり顔にかかったりしないよう、まとめるか、整髪料で落ち着かせる。

・低い位置でのまとめ髪:ロングヘアの場合は、シニヨンや低めのポニーテールなど、落ち着いたまとめ方が適切。

・目立たない色のヘアアイテム:黒や濃紺など、服装と馴染む色のヘアゴムやピンを選ぶ。

NG例

・明るい髪色をそのままにする:金髪や明るい茶髪は避け、可能な範囲で落ち着いた色に整える。スプレーなどで一時的に暗く見せる方法もある。

・光沢のある飾りやパール・ラメの使用:黒であっても、素材に光沢があると目立ちやすく、マナー違反とされることがある。

・花やリボンなどの装飾付きアクセサリー:可愛らしさを強調するデザインは弔事の場に適さない。

・盛り髪や過度な巻き髪:ボリュームを強調するアレンジや巻きすぎた髪は、場にそぐわない印象を与える可能性がある。

判断基準

髪型や髪飾りに迷った場合は、「目立たないこと」「清潔感があること」を基準に判断するのが適切です。主張を抑え、控えめで整った見た目を意識することが、弔意を表す姿勢につながります。

立場別|求められる髪型のレベル感

通夜や葬儀では、参列者の立場によって求められる身だしなみの水準が異なります。髪型においても、より形式が求められる場合と、最低限の配慮で十分な場合があります。立場ごとに適切な髪型のレベル感を把握することで、場に合った装いができます。

一般参列者

一般参列者の場合は、清潔感があり目立たない髪型であれば問題ありません。前髪が顔にかからず、全体的に整っていることが重要です。長さにかかわらず、髪をまとめる・抑える・乱れを防ぐといった最低限の配慮を行えば失礼にはあたりません。

親族(親戚・家族など)

親族として参列する場合は、一般参列者よりも一段階きちんとした印象が求められます。特に喪主に近い立場であれば、目に見える部分の清潔感や丁寧さが重視されます。ロングヘアであれば必ずまとめ、ショートの場合も寝ぐせや無造作な印象を避けるよう整髪が必要です。目立たない髪留めを使い、きちんと感のある仕上がりを意識します。

喪主・喪主の配偶者

葬儀の中心となる立場では、最もフォーマルな装いが求められます。髪型も整髪だけでなく、場にふさわしい形式感が必要です。ロングヘアは低めの位置でタイトにまとめるのが基本で、洋装・和装どちらにも対応しやすいシニヨンや夜会巻きなどが適しています。飾りのない黒ピンやUピンを使い、落ち着いた印象に仕上げます。髪型が崩れることもないよう、整髪料やスプレーでしっかりと固定しておくと安心です。

髪の長さ別|おすすめの髪型実例とアレンジ方法

髪の長さによって整え方やアレンジの方法が異なります。まとめ髪にしやすい長さか、崩れやすいかといった特徴を踏まえて、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。以下に、長さ別に弔事に適した髪型の実例と、簡単に整えられるアレンジ方法を紹介します。

ロングヘア

長い髪はそのままにしておくと乱れやすく、清潔感を欠いて見えるため、必ずまとめる必要があります。

✔ おすすめスタイル:

低めのシニヨン(耳の高さ〜襟足にかけて)
 ねじってまとめ、飾りのない黒ピンやヘアゴムで固定。

低めのポニーテール
 毛先をまとめた後に黒シュシュや地味なゴムでとめる。できるだけシンプルに仕上げる。

三つ編みまとめ
 三つ編みにした髪を内側に折り込んで丸めると、崩れにくくきちんと見える。

ポイント: 巻き髪やボリュームを出すスタイルは避け、タイトにまとめる。

ボブヘア

ボブは髪をまとめにくいため、顔周りをすっきり見せる工夫が必要です。

✔ おすすめスタイル:

耳かけ+ピン留め
両側の髪を耳にかけ、黒のアメピンで留める。後頭部が広がらないよう抑える。

内巻き+抑え仕上げ
 ナチュラルな内巻きスタイルに整髪料をなじませ、広がりやすい髪を抑える。

ハーフアップ風
 上半分の髪だけを後ろで軽く束ねて留める。飾りのない黒ゴムを使用。

ポイント:顔にかかる髪を避け、動いても乱れにくいスタイルにする。

ショートヘア

ショートは比較的整えやすい反面、寝ぐせや乱れが目立ちやすいため、しっかりとした整髪が重要です。

おすすめスタイル:

✔ おすすめスタイル:

ナチュラルなストレート+整髪料
 スタイリング剤で前髪・サイドを整え、髪の流れを一定に保つ。

片側耳かけ+ピンで固定
 片方だけ耳にかけ、シンプルなピンでとめることで清潔感を出す。

ポイント: ワックスやスプレーなどで自然なツヤ感を出すと、きちんとした印象に仕上がる。

髪飾り・アクセサリーはOK?|アイテム別の注意点と代替案

弔事の場では、髪型だけでなく使用するアイテムにも配慮が求められます。特に髪飾りやヘアアクセサリーは、日常的に使っているものがマナーに反する場合もあるため、素材やデザインの選び方に注意が必要です。以下では、使用の可否が分かれやすい代表的なアイテムごとに、避けるべき特徴と代替の選択肢を示します。

シュシュ

柔らかい印象で普段使いしやすいシュシュですが、素材や色により印象が大きく変わります。

避けたい例:

光沢のあるサテン生地、レース付き、リボン装飾があるもの

使用可能な例:

マットな黒の布製で装飾のないもの
 → 目立たず髪をまとめられるため、一般参列者であれば問題ありません。

ヘアゴム

最もシンプルなまとめ髪用アイテムですが、飾り付きのものは注意が必要です。

避けたい例:

ビジュー付き、パールモチーフ、金属の留め具が目立つタイプ

使用可能な例:

無地の黒・紺のゴム、布巻きのタイプなど目立たないもの

バレッタ・ヘアクリップ

便利な一方で、デザインによっては華美な印象を与えることがあります。

避けたい例:

メタリック素材、花モチーフ、ラメ入りの装飾

使用可能な例:

使用可能な例: 黒や茶系のシンプルな形状、プラスチック製のマットな質感のもの

ピン(アメピン・Uピン)

目立たないピン類は、正しく使えば最もマナーに適した選択肢のひとつです。

使用時の注意点:

髪の内側に隠れるように使う、頭部に多数見えないよう整える

おすすめ:

黒・茶など髪色に近いカラーで統一する

黒リボン

一見シンプルでも、装飾としての印象が強くなりやすいため注意が必要です。

避けた方が良い例:

リボン型が大きい、蝶結びで目立つもの

判断基準:

喪主や親族の場合は控える。一般参列者で目立たなければ許容されるケースもあるが、使用しない方が無難です。

まとめ

装飾性のあるアイテムは基本的に避け、控えめな色味・素材のものを選ぶことが望まれます。判断に迷う場合は、髪をまとめる機能に特化した地味なアイテムを選択し、必要最小限の使用にとどめることで、マナーを損なう心配を減らせます。

急な参列でも大丈夫!簡単&短時間で整う髪型テクニック

通夜や葬儀の案内は、突然届くことも少なくありません。十分な準備時間が取れない中でも、基本的なマナーを押さえた髪型を整える方法を知っておくと安心です。身近なアイテムを活用した短時間でできるスタイル例を紹介します。

ロングヘア:タイトなひとつ結び(所要時間:約3分)

【手順】

  1. ブラシで全体を整え、毛流れを落ち着かせる
  2. 低めの位置でひとつ結びにする
  3. 飾りのない黒ゴムまたは布製ゴムでとめる
  4. 必要に応じて、耳横・襟足の髪をピンで押さえる

【ポイント】 高い位置での結び目や、髪のふくらみは控え、襟足付近でまとめることで落ち着いた印象になります。

ボブヘア:耳かけ+ピン固定(所要時間:約2分)

【手順】

  1. サイドの髪を耳にかけて、髪の流れを整える
  2. 耳の後ろあたりでアメピンや黒ピンを使って固定
  3. スプレーやワックスで広がりを防ぐ

【ポイント】 髪が広がりやすいボブは、顔周りと後頭部を抑えることで清潔感が出やすくなります。

ショートヘア:前髪・サイドの整髪(所要時間:約1分)

【手順】

  1. 寝ぐせや浮きを水で整える
  2. スタイリング剤で前髪やサイドを固定し、髪の流れを整える

【ポイント】 特別なアレンジは不要ですが、乱れを抑えるだけで印象が大きく変わります。

携帯すると便利なアイテム

  • 小型ブラシまたはくし
  • 黒ゴム・アメピン
  • スタイリング剤(スプレーまたはワックス)

時間が限られていても、上記のような対処で最低限のマナーを保つことが可能です。外出先で準備を整える際にも対応できるよう、シンプルなヘアグッズを常備しておくと安心です。

どこで買える?おすすめヘアアクセ&グッズ紹介

通夜や葬儀にふさわしいヘアアクセサリーや整髪グッズは、日常のものとは異なる基準で選ぶ必要があります。事前に準備しておくことが理想ですが、急ぎで揃える必要がある場合にも対応できるよう、入手しやすい場所や具体的なアイテムの傾向を知っておくと安心です。以下では、実店舗とオンラインの両方から購入可能な入手先と、選ぶ際のポイントを紹介します。

実店舗で購入できる場所

1. ドラッグストア・バラエティショップ(マツキヨ、ロフト、東急ハンズ など)
  • 黒や茶系のヘアゴム、ピン、整髪料などの基本的なアイテムが揃います。
  • 装飾のない布製の黒シュシュや、目立たないヘアクリップも取り扱われていることがあります。
  • 地域の店舗でも入手可能なため、急ぎの時に便利です。
2. 100円ショップ(ダイソー、セリア、キャンドゥ など)
  • 黒ゴム、アメピン、ヘアブラシなどの必需品を低価格で揃えられます。
  • 飾りのないシンプルなシュシュやバレッタも一部店舗で取り扱いがあります。
  • 品質や耐久性は店舗により差があるため、必要最小限の使用に適しています。
3. 無印良品・ユニクロ(大型店)
  • 無印良品では、無地で質感の落ち着いたゴム・ピン・小物ポーチなどが入手可能です。
  • ユニクロの大型店舗では、服装に合わせた控えめなアクセサリーも展開されていることがあります。

オンラインで購入できるショップ

1. Amazon・楽天市場

  • 急ぎの場合でも当日〜翌日配送対応の商品が多く、選択肢も豊富です。
  • 「フォーマル ヘアゴム」「地味 シュシュ」などで検索すると目的に合った商品が見つかりやすくなります。

レビューを参考に選べるのも利点です。

2. ZOZOTOWN・SHOPLIST

  • ファッション小物に特化したアイテムが多く、シンプルで落ち着いたデザインを選びやすい傾向にあります。
  • 喪服とのバランスを考えたシンプルなヘアアイテムも取り扱いがあります。

3. フォーマル専門店の公式通販(例:東京ソワールなど)

  • マナーに適したアイテムが明記されており、安心して選べます。
  • 少し価格帯は上がりますが、確実に使える品質が保証されている点が特徴です。

選ぶ際のチェックポイント

  • 色は黒・濃紺・茶など、服装と調和する落ち着いたものを選ぶ
  • 素材は光沢や透け感のないマットなものが基本
  • 飾りの有無だけでなく、形状にも注意(リボン型や花型は避ける)
  • 使用目的が「フォーマル」または「冠婚葬祭」と明記されているものは安心度が高い

緊急時に活用できる代用アイテム

  • ヘアゴムの代用:マスク用の黒ゴム(目立たない見た目であれば可)
  • ピンの代用:安全ピンや目立たないヘアクリップを内側に使用
  • 飾りの有無だけでなく、形状にも注意(リボン型や花型は避ける)
  • 整髪剤がない場合:少量の水+ハンドクリームで抑えが可能

必要なアイテムを揃える際は、用途に合うかどうかの確認とあわせて、配送日や店舗の在庫状況もチェックしておくとスムーズです。特別なものではなく、身近にあるシンプルなアイテムでも、ポイントを押さえればマナーを守った装いが可能です。

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