喪服に合わせるベルトの選び方は?女性は身につけない?基本マナーについて解説
葬儀に参列する際は、喪服など一見して見える部分だけでなく、小物の「ベルト」にも気を配って身だしなみを整える必要があります。ベルトは絶対に必要なのか、どう選べばよいかと不安な方に向けて、喪服と合わせるベルトの選び方を解説します。見えない部分だからと油断せず、服装・身だしなみのマナーを守るためのポイントを押さえましょう。

第1章 そもそも喪服を着るときにベルトは必要?

男性は和装の場合を除き、喪服を着る際は必ずベルトを着用しましょう。
たとえズボンのサイズがぴったりでベルトが不要だとしても、ベルトなしの服装はだらしがない印象があり、故人を見送る厳粛な葬儀の場面にふさわしくないため、着用が必須です。
なお、通夜やお葬式の際は基本的に喪服のジャケットを着用しますが、式の最中以外の時間などではジャケットを脱ぐ場面もあります。
このとき、ベルトをしていないとだらしない印象に見えてしまうため、ベルトの着用が必要です。
第2章喪服に合わせるベルト選びのポイント
喪服と一緒に身につけるベルトは、色や柄、素材など選び方のポイントがあります。
喪服とセットでベルトを購入していない、あるいは譲り受けた喪服でベルトがないといった場合は、以下のポイントをもとにベルトを選んでみてください。
【色】光沢のない深い黒色
葬儀に参列する際は、光沢のない深い黒色のベルトを着用します。
茶色や紺色など黒以外の色のものや、ツヤツヤとした光沢のあるデザインのベルトは、ベルトが見えた際に悪目立ちしてしまうため控えましょう。
葬儀の主役はあくまでも故人であり、参列者は故人より着飾る必要はありません。よってベルトに限らず、葬儀では目立たずシンプルな装いを心がけます。
【柄】シンプルな無地
喪服に合わせて、ベルトはシンプルな無地のものを選びましょう。
装飾や模様のあるベルトは普段着のようにカジュアルな印象を与えてしまい、葬儀の場にはふさわしくありません。
また、ベルトによくあるクロコダイルの型押しデザインのものは、フェイクレザーの素材であっても「殺生」を連想させる可能性があります。
葬儀において殺生をイメージづけるものは不謹慎であり、マナー違反に当たるため選ばないようにしましょう。
【素材】革もしくは合皮
ベルトの素材は、革もしくは合皮が推奨されます。
基本的に、弔事の場では殺生をイメージさせる「動物革」の製品を選ぶことは厳禁です。
ただし、ベルトと靴に関しては動物革のものも許容されます。
無地のシンプルなものであり、見た目から動物革とわかるワニ革やヘビ革などでなければ、革製品を選んでも問題ありません。
【太さ】2.5〜3.5cm程度
ベルトの太さは、2.5〜3.5cm程度が適切です。
この太さであれば、スーツのベルトループにしっかりと収まり、身につけたときの見た目のバランスもよくなります。
細すぎたり太すぎたりするベルトは、ベルトループの幅とバランスが悪いうえ、カジュアルな印象を与えてしまいます。
極端に長い・短いベルトもだらしなく見えてしまうため、体型にあった太さ・長さのベルトを選びましょう。
【バックルの色】光沢のないシルバー
ベルトのバックルの色は、光沢のないシルバーを選びましょう。
光沢があるものやゴールドは派手に見えやすく、着飾っているように見えるため、故人が主役である葬儀の場にはふさわしくありません。
また、バックルの形は定番のピン式バックルを選びましょう。
丸い形やバックルにデザインが入っているベルトはファッションとしての要素が強く、「おしゃれ目的」でつけていると受け取られる可能性があるため、葬儀には適しません。
第3章 葬儀でベルトを身につける際の3つのマナー

細かいポイントですが、葬儀でベルトを身につける際は3つのマナーがあります。
正しく喪に服すためにも、マナーを押さえましょう。
女性のワンピーススタイルにベルトはつけない
女性が着る喪服にはワンピース仕様のものもありますが、この場合ベルトは不要です。
ただし、ワンピース仕様の喪服であっても、ベルトがセットになっているものは身につけて問題ありません。
また、スーツスタイルで参列する場合は、男性と同じ基準でベルトを選んで着用しましょう。
女性だからと細いベルトがよいというわけではないため、必ず自分の体型や着用する喪服のベルトループのサイズに合う太さ・デザインのベルトを選びます。
葬儀も通夜も同じ基準でベルトを選ぶ
葬儀と通夜それぞれでベルトを使い分ける必要はありません。
服装の基準に大きな違いはないため、先ほどご紹介したポイントをふまえてベルトを選びましょう。
なお、通夜の場合は急な訃報によって、十分に身支度できない可能性もあるかもしれません。
この場合、ダーク系の色であれば黒以外のベルトを選んでも許容されることがあります。
劣化や汚れが目立つ場合は買い替える
ベルトは長く使用すると、劣化や汚れが目立つことがあります。
故人を見送る立場の人が劣化した状態のベルトを使用するのは、身だしなみを整えていないとみなされ、マナーとして望ましくありません。
ベルトの状態をよく保つためには、定期的に磨くなどのお手入れが大切です。
それでも、劣化や汚れが目立っている場合は、新しく買い替えることも検討しましょう。
葬儀に参列する人のマナーはこちら
第4章 葬儀におけるベルト以外の服装・身だしなみのマナー
葬儀では、ベルト以外にも服装・身だしなみに関するさまざまなマナーがあります。
ここでは、一般的な準喪服(洋装)を例にマナーを詳しく解説していきます。
男性の喪服・身だしなみ
アイテム | 選ぶポイント |
---|---|
スーツ | ・ダブルまたはシングルのブラックスーツ |
シャツ | ・白無地またはブロード素材 ・レギュラーカラーまたはワイドカラー ・ボタンダウンカラーやホリゾンタウンカラーはNG |
ネクタイ ネクタイピン |
・光沢のない黒無地 ・ネクタイピンは基本的につけない |
靴、靴下 | ・光沢のない黒の靴(内羽根式・ストレートチップ) ・黒色の靴下 |
髪型 | ・髪色は黒やダークブラウン ・明るい場合にはスプレーで対処するのが望ましい ・香りの強いワックスは控える |
男性の喪服は、基本的に黒のブラックスーツを着用します。
シャツは白色のレギュラーカラーのデザインを選び、カジュアルな印象を与えてしまうボタンダウンシャツなどは控えましょう。
また、ネクタイは光沢がない無地の黒色で、着飾った印象を与えるネクタイピンは基本的に不要です。
靴は革素材で問題ありませんが、男性の靴の中でもとくにシンプルで落ち着いた印象に見える、黒色・無地で「ストレートチップ」「内羽根」の靴を選びましょう。
男性の身だしなみとして、黒以外の色、光沢、派手な金具やデザインを避ければマナー違反にはなりません。
女性の喪服・身だしなみ
アイテム | 選ぶポイント |
---|---|
スーツ・ワンピース | ・黒色で光沢がないデザイン ・露出のないデザイン ・袖は長袖〜5部袖のもの ・スカート丈はひざ下〜くるぶし丈 |
ストッキング | ・黒(30デニール以下の厚手すぎないもの) |
靴 | ・光沢のない黒 ・革または布素材のパンプス ・ヒールは低め |
アクセサリー | ・真珠またはブラックオニキスなどのシンプルなもの ・結婚指輪はつけてOK |
髪型 | ・前髪は目にかからないようにする ・長い髪は低い位置で結ぶ(おすすめはお団子) ・短い場合は耳にかける ・ヘアアクセサリーに光り物は使わない |
メイク | ・全体的に控えめ ・色味を薄くする ・口紅は塗らないかベージュ系の色味にする ・ノーメイクは厳禁 |
女性の喪服は、光沢のない黒色のワンピースやスーツ、アンサンブルが一般的です。
故人に敬意を表すために、肌の露出は極力控えます。
ストッキングは喪服の色と合わせて黒色を選び、厚手すぎない30デニール以下のものがよいです。
靴も黒色で、ヒールは3〜5cmほどの低めのパンプスが望ましいです。
アクセサリーはパールのネックレスやイヤリングが無難であり、派手なものは避けましょう。
「不幸の重なり」を連想させる二連のネックレスや、2粒・揺れるデザインのイヤリングなどもマナー違反に当たります。
髪型はシンプルにまとめ、メイクもナチュラルを意識することがポイントです。
女性も男性と同じく全身を黒色で統一し、光沢があるものや柄物を控えて、派手にならないことを意識して身だしなみを整えます。
その他の装飾品
アイテム | 選ぶポイント |
---|---|
腕時計 | ・つけない |
指輪 | ・結婚指輪をのぞいて身につけない ・女性は真珠やブラックオニキスのアクセサリーならOK |
カバン | ・光沢のない黒 |
腕時計は時間を気にしていると受け取られるおそれがあるため、身につけないのが基本のマナーです。
アクセサリーは結婚指輪以外を身につけないことが正式なマナーですが、女性の場合は真珠などのフォーマルなアクセサリーなら問題ありません。
また、カバンもスーツや靴と同じく、黒で光沢のないデザインを選びましょう。男性は、荷物が少なければカバンを持たずに参列しましょう。
葬儀におけるベルトや服装に関するQ&A
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葬儀においてベルトをしないのはマナー違反?
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喪服のブラックスーツ場合、ベルトなしで参列するのはマナー違反に当たります。
洋装のブラックスーツで葬儀に参列する場合は、必ずベルトを着用しましょう。
たとえ、ズボンやスカートのサイズがぴったりであっても、ベルトをつけないとだらしがない印象に見えてしまい、故人を見送る立場としてふさわしくありません。
ただし、女性でワンピースタイプの喪服を着用する場合、そもそもベルトがついていなければベルトを身につけなくてもよいです。 -
葬儀で身につけるベルトはどこで購入する?
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紳士服店やネットで購入できます。
葬儀で身につけるベルトは、喪服も売っている紳士服店やネットでも購入できます。
店舗で購入する場合は、一般的なファッションの店よりも紳士服店が確実です。
紳士服店であれば、葬儀に参列する服装についてスタッフに相談でき、ベルト以外に喪服や必要なアイテムも一緒に購入できます。
ネットの場合は、「葬儀用ベルト」で調べると間違いないです。 -
学生の場合ベルトは必須?
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制服があれば不要、喪服の場合は必須です。 学生で制服がある場合、制服が正装に当たるため葬儀は基本的に制服で参列します。
制服でベルトを使用していない場合は葬儀でも不要であり、ベルトがある場合はそのまま使用して問題ありません。
一方、制服がない学校や大学生で喪服を着用する場合には、葬儀用のベルトの着用が必須です。学生で制服がなく、喪服がない場合は、葬儀に適した服を着用しましょう。
喪服ではベルトの着用が必須!葬儀用のベルトで正装しよう
ジャケットを着ていると見えない部分ではありますが、喪服を着用する場合はベルトの着用が必須です。
ベルトは、光沢のない黒かつ無地のデザインを選びましょう。
ベルトを含め、葬儀に参列する際の服装・身だしなみのマナーはたくさんあります。
故人をしっかり偲ぶためにも、マナーを守った服装で葬儀に参列しましょう。
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