Funeral Episode

芸術に彩られた人生 ご葬儀事例

  • ご葬儀の形式
    一日葬
  • 参列者数
    10名
  • 斎場
  • 式の費用
    50〜100万円
  • 宗教
    仏教
  • オプション
    • 花祭壇
    • 思い出コーナー
    • 料理
    • メイク・湯かん
    • 骨壷
    • 棺

91歳で旅立たれた故人様は、早くにご主人様を亡くされながらも、「好き」「やってみたい」「見てみたい」という好奇心を原動力に、力強く人生を歩まれました。
持ち前の手先の器用さとセンスの良さを活かし、書道、油絵、茶道、旅行と多彩な趣味を楽しまれた日々。
その中でも書道は師範を務めるほどの腕前で、油絵は生涯にわたって描き続け、ご自宅には多くの絵画や書、写真、陶芸の作品が並んでいます。

「無理せず、自然体で、心の赴くままに」その信条のもと、笑顔の絶えない温かい生涯を送られた故人様。ご家族様は、その最後のひとときにふさわしい空間を、と願われました。

世界4大美術館への旅

生まれも育ちも大阪の故人様は、ご実家が漆工場を営む8人兄弟の次女としてお育ちになりました。
会社員のご主人様とはお見合い結婚され、専業主婦として転勤の多いご主人様を支えながら、ご家族とともに全国を飛び回る日々。
家事や育児を完璧にこなしつつ、人一倍の好奇心とバイタリティで数多くの趣味に挑戦されました。

書道、茶道、油絵など、そのどれもがプロ級の腕前を誇り、特に晩年には行動力が衰えることなく、ご友人との国内旅行だけでなく、お一人で海外の美術館巡りを楽しまれるほど。
ルーブル美術館、メトロポリタン美術館、エルミタージュ美術館、プラド美術館といった世界4大美術館をはじめ、多くの名だたる美術館を訪れ、その行動力には周囲も驚嘆するばかりでした。

「無理せず、自然体で、心の赴くままに」。その信条を体現された生涯にふさわしい空間での最期を、ご家族様は望まれました。

魂を込めた作品に囲まれて

式場は、芸術に彩られた故人様の人生を象徴する空間に。
美術館の回顧展のように、故人様が生涯にわたって描かれた絵画や書を展示する形で整えられました。
ご長女様が「母の家に行くと、いつも墨の匂いがしました」と語るように、故人様の作品の数々は、ご家族様の心に深く根付いています。

祭壇には、故人様が揮毫された書を左右に配置。
思い出コーナーにはアルバムや作品が並び、開式前にはご家族様がそれらをご覧になりながら懐かしい記憶に浸られていました。
お花入れの時間には、毛筆や絵画のパレット、故人様の高校時代の寄せ書きなどが手向けられ、皆様の笑顔と涙が交錯する温かなひとときとなりました。

最後のお別れの時間には、皆様が故人様のお顔に触れながら静かに語りかける姿がありました。温かな空気に包まれた中でのご出棺となりました。

内容とお写真は、ご家族・会社様のご了承を得て掲載させていただいております。

この事例の担当エンディングプランナー

中西 英道

式場の前日確認にはご長女様ご夫妻がお越しになり、祭壇のレイアウトや作品の展示方法をご覧になって、「母の家そのものみたい」と大変喜んでいらっしゃいました。
故人様の作品に囲まれた空間は、ご家族にとっても懐かしさと温かさを感じられる特別なものでした。

開式前や閉式後のひとときには、アルバムや思い出の品をご覧になりながら、故人様との記憶を語り合うご家族の姿が印象的でした。
「この写真、母らしいよね」「これも大切にしていた作品だった」と、皆様の笑い声や涙が交じり合う場面もあり、思い出に花が咲く時間となりました。
心から故人様を偲び、ご家族の絆を再確認できる温かい空気が流れるお式となりました。

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